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桐島、部活やめるってよ

今さらながら朝井リョウの「桐島、部活やめるってよ」を読んだ。
「何者」がとても良かったので期待していたが、良い意味で期待を裏切ってくれて良かった。

以下で小説の内容に触れるので、これから読む人は気を付けてください。

話は逸れるが、ネタバレは大罪である。
数年前、友人がさらっと「ダースベイダーってアナキンじゃん?」と言った時、当時スターウォーズを見たことが無かった僕はネタバレだと憤慨したが、2010年代にもなってスターウォーズを見ていない方が悪いと言われればそれまでである。

また、中学時代にはMOTHER2をやり始めた直後に友人から「ラスボス全然倒せないと思ったらさ〜、まさかポーラの「いのる」で倒せるとは思わなかったよ〜」と言われ憤慨したが、発売から10年以上経っていてギーグの倒し方を知らない方が悪いと言われればそれまでである。

だいぶ話が逸れたが、「桐島、部活やめるってよ」の感想を書きたい。
この小説のテーマの1つがスクールカーストである。
高校生は「上」と「下」のグループに分けられる。そして、そのランク付けは残酷なまでに誰が見ても納得するように為され、当人達も自分の立ち位置を自覚する。
その残酷さの理由は、高校生の若さ故の視野の狭さである。ルックス、運動神経、面白さ……

それは大人になって社会に出てもさほど変わらないのではないか。ただし、社会に出るとランク付けの評価軸が無数に増える。イケメンだから、可愛いから、走るのが速いから、なんてことだけではランク付けされない。みんな人生経験を積んで、視野が広がって、短絡的なランク付けはしなくなる。だから、中の下のルックスでも、運動ができなくても、総合で見ればみんなそこそこの扱いを受ける。

ということは、逆に言えば、総合的にはそこそこの扱いを受けていても、ある一点にフォーカスするととんでもなく劣っているかもしれない。頭の良さでは「上」でも恋愛では「下」、面白さでは「上」でも仕事では「下」……こちらの方がよっぽど残酷ではないか。

社会は高校と違って分かりづらい。